LeningradとJupiter8


ソ連製カメラのキャデラック・レニングラード

 レニングラードは、距離計の修理で一度ご紹介しているが、今回は、シャッター幕の補修とJupiter8の試写を改めて行ってみた。Jupiter8は、Zorkyにも付属していて、なかなか侮れない性能であることは知っていたが、フィルムスキャナーを手に入れる以前で、サンプル写真等をご紹介できていなかった。さて、最近はレニングラードを国内でもたまーに見かけることがあるが、これで撮りましたという写真は見たこと無い。というのは、多分、入手できる物の多くが動作しないからだろう。私も過去、3台入手したが内3台が何らかの故障を起こしていた、故障率100%。内2台は、修理して動作するようになった。

残りの1台は、完治できずジャンクとなった。自動巻き上げの機構と、レンジファインダー、巻きもどし部の故障が多いようだが、誤操作で壊して、そのまま放置された物が多いように思う。ソ連製カメラ一般に言えることだが、まともなメンテナンスを受けていない。レニングラードは1958年当時ソ連製で最も高価なカメラだった。スプリングモーターの自動巻き上げ、35ミリに対応する連動距離計ファインダー、凝ったデザインのボディー、確かにソ連製としては異色の高級感溢れる機種だ。各部の部品の作りも高級で、これはぜひともきちんとメンテナンスをして動作するようにしたい。

 少ない経験ではあるが、修理をあきらめた一台はシャッター、巻き上げタイミングが部品の摩耗で滑ってだめ。残り2台は、いいかげんな修理による、距離計、巻き戻しノブギヤなど軍艦部内部の故障。どうせやるならもうちょっとまじめに修理してほしい。機構はちょっと複雑だが、電子カメラに比べれば修理は楽なので、腕に自信のある方はぜひ挑戦してほしい。
 付属のレンズ、ジュピター8はZeissのゾナー 型(ソ連物だけをコピーというのは止めましょう、日本製もコピーだらけです)50ミリF2のコーティング済みで、描写も良い。

<カメラの縦・横比はほぼ3:4の黄金分割されている。
>大型のノブを回すとスプリングがチャージされ、最大10コマの連続撮影ができる。シャッターボタンは重く、位置も押しやすくはない。

<シャッターは、1/1000〜1秒、倍数系列。>ボディーのダイキャストも凝っている。スプリングモーター部をうまくデザイン的に収納している。矢印大リングが、裏ブタロックネジ、中心のネジがスプロケットフリーネジ

<巻き戻しノブ、引き上げて回す、内部がギヤで連動している。
>裏ブタは、ごっそりはずれるZeiss形式。ファインダーは視度調整ができる高級型。見え方は東独Zeissのベラそっくり。

 


シャッター幕のピンホール

 今手持ちのレニングラードには、シャッター幕に何カ所かピンホールがある。Zaryaでうまくいったスーパーラバースプレーで、補修することとする。レニングラードのピンホールは、どうも太陽の焼けのようなので、全面に塗布するよりは、スポットで補修すれば十分ということで、ラバースプレーを絵の具皿に噴霧して、それを筆で拾い補修部分に塗布。何度か重ね塗りをし、光漏れ検出器にかけて、漏れがないことを確認して完了。レニングラードは作りがFedなどに比べるとはるかに凝っていて、ピンホール以外には光漏れになりそうな部分は皆無。

シャッターの先幕のみにピンホールがある。自動巻上げ機だから、常に先幕が露出している。ピンホールは多分太陽が原因だろう。

 さて、今回は革ストラップも作ってしまおう。クラシックカメラの修理をやり出すと、必須になってくるのがケース、ストラップの補修。既成のストラップもあるが、ちょっと気に入らないと言う方は、作りましょう。ストラップに適切な革ベルトは、東急ハンズや湯沢屋でいろいろな色の物が入手できる。金具類も同じ売り場で手に入る。まず革の裏面を、CMCという糊を塗って、毛羽立ちを無くす。Oリングを挟み込んで、ハトメ金具で固定。ベルトの長さ調整用の穴をあけ、ベルト金具を取り付けて完成。革ベルトは使っているうちにだんだんとなじむので、使いごこちは抜群。

ネックストラップを作るだけなら、専用工具は数点そろえればOK。ストラップの自作は、材料費だけだと1本1,200円ぐらい。

 

 


Fuji スーペリア100  
写真はクリックで拡大します。

 
Jupiter8 50mm F2 Leningrad
F2開放1/60 距離計の精度はバッチリ。開放でも使えるレンズ。このコマだけ原因不明の光漏れ?あり
  Jupiter8 50mm F2 Leningrad
F5.6 1/125 ハイライトからシャドーまでつぶれずに描写してくれる。無限遠の分解能も高い。

 



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