Zarya


ソ連製、シンプルな機構のFED普及型。

 Zaryaというのは、英語にするとDawn、何だーコストダウンした普及機そのものと言う意味?違います、それはDown! Dawnは、「夜明け」という意味。「ザーリャ」という発音から、かってに人の名前かと思ってました。FED工場で、1959年から1961年に製造。製造台数は、141,228台とのこと。距離計無しの目測式、シャッターもB、1/30〜1/500まで。安価なレンズシャッター機が普及する前なので、一般家庭向けにフォーカルプレーンの普及機として販売されたのだろう。機構がシンプルな分、Fedに比べるとデザイン的にはすっきりとまとまっている。


一つ目小僧のような、ファインダーは等倍透過型、レンズはインダスター26M、50mmf2.8。その後90年代までほとんど変更無く製造される、固定鏡胴インダスターの原型。レンズは、4枚構成で、絞り羽根の位置からZEISSのテッサータイプだろう。94年に初めて買ったクラシックカメラがFed5cで付属のレンズがインダスター61、これが思いの外良く撮れた。テッサーのコピーはどれもよく撮れるが、これは御本家のテッサーより良いかもしれない。ファインダーは、レンズの近くで視差が少ないのは良いのだが、フードをつけるともろにけられがでてしまうのがちょっと難点かな?

インダスター26nには、Fed工場のマークがあるからボディーと同じくFed工場で作られていたのだろう。目測用というわけでは無いのだろうが、距離指標は見やすくメートル表示だからわかりやすい。大きめのローレットも使いやすい。動きもスムーズで特に調整の必要は無かった。このレンズ、このボディーにはもったいないくらい良く写る。ちょっと距離計が無いとピントがシャープで、浅いので、特に近距離は不安。

<機種の刻印は、ファインダー上部にある。
>シャッターダイヤル回り、フィルムカウンターは順算式、手動リセット。シャッター回りのノブ回転でスプロケットがフリーになる。

<裏ブタは、Zorki・Fed共通のごっそりはずれるZeiss形式
>シンプルというか完成されたというか、このまま1990年代まで30年以上製造され続けたシャッター部とフィルム室。手元の91年製Fedも同じ構造

<ORION 28mmF6 独自設計と言われる、広角レンズ。小さくて軽い。
>ターレットファインダー、28mmから135mmまで使用でき便利。見えもいい。これは後塗りフェーク品?かもしれない。

距離計がないので、開放での微妙なピントは難しい。超広角レンズと、専用ファインダーとの組み合わせが、このカメラには一番良さそうだ。そこで、手持ちのOrion15 28mmとKMZのターレットファインダーを取り付けてみると、なかなか良いスタイルだ。実際に使用してみると、軽快な使い心地で良いねー!ただし、レンズが軽すぎて、ストラップでつるすとバランスが悪いのが難点。開放F値が6なので、開放でもピントはかなり広い範囲できてしまう。描写も悪くなく、フィルム感度が高くなった現在ではこのレンズ十分実用になる。

 


シャッター幕のピンホール

シャッター幕に何カ所かピンホールがある、ゴム幕の劣化かと思われる。単純な機構なので、シャッター幕の交換を試みるつもりでいたが、最近多忙で面倒くさくなった、あてにしていたシャッター幕の部材屋が廃業した、ゴムラバースプレーで治りそうだ、等の理由で、今回は、ゴムスプレーを使用してみることとする。実は、手持ちのレニングラードもピンホールがあるので、まあZaryaでうまくいったら、レニングラードでも・・・と言うわけでもある。ということで、近くの東急ハンズでスーパーラバースプレーという物を入手。これは、バイクのシートの補修等に使うので自動車用品屋にもあると思う。

シャッターの先幕には、異常が無い、後幕のみにピンホールとよれがある。レニングラードは同じように先幕のみピンホールがある、構造上痛みやすいのかな?(追記、レニングラードは自動巻上機なのを忘れてました)

Fed 5cのシャッター音とこのZaryaのシャッター音はよく似ている、ちょっとかん高い音で響く感じがする。Zorky 4の50周年モデルは、もっと低く小さい上品な音がする。もっとも所有のZorkyは購入したカメラ屋のオヤジさんがけっこう丁寧に手を入れた物らしく機械動作のスムーズさはバルナックライカにかなり近い。調整次第で70年代までのソ連物はかなり良くなるのだが、ちゃんと修理や調整を受けていないので、駄物扱いされているのだ。今回は、弱った後幕全体を補修してしまおうということで、スプレー塗装用に、紙でマスキングしてカメラを分解せずに、補修してしまうこととする。

シャッター幕面以外を、マスキングしてスプレー塗装する。塗料は一応つや消しになっているが、塗布後は、ちょっと光るかな?乾燥後、シャッターは問題なく動作、ピンホールも完全に消えたようだ。

試写をしてみると、なかなか良い写りだが、レンズ交換のタイミングで光りかぶりしたコマがある。最初補修しなかった先幕を疑ったが、それだけではないようで、今一度自慢の?光漏れ検出装置にかけて、今度はフィルム室側から見ると、あれまー!派手に光り漏れしてます。このへんの作りがFedでマウント側からの遮光がとっても甘い。そーいえば、Fed5Cも同じようなかぶりコマがあったのを思い出す。うーん明るいところでレンズ交換しなければほとんど問題は発生しないので、Fedのようなレンズ交換が考えにくい普及機は、これでよしとしたんだろうな。まあ、ここはモルトプレーンでさっさっと遮光・補修して完了。

 


Fuji 400 HG 
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ORION 15 28mm F6
F11 1/250 視野周辺まで破綻無く、なかなか良い描写。コントラストもそこそこある、開放F値が暗いが描写は悪くない。この時代の物としては優秀。
ORION 15 28mm F6
F8 1/250色再現はノーマル、ちょっと指標が示す被写界深度よりピントは浅いかな?

<Induster26n 50mm F2.8
うーんやっぱりインダスター26nは名玉だよなー。何コマか光かぶりがあり、原因は上に書いた通り。しばらく真の原因がわからなかった。このレンズは、距離計付きじゃないと実力発揮できないな。

 



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