Canonet GIII 17 QL


 大口径F1.7、高性能なレンズ力に脱帽

 1972年製、高性能なF1.7レンズ、シャッター優先EE、パララックス自動補正、QLクイックローディング、直線的で精悍なデザインでちょっと高級なレンジファインダー機としてよく売れた機種。完全マニュアルでも使えるので、今でも利用価値は高い。一時期人気で価格が高かったが、元々よく売れた機種で数はあるので今は安く手に入る。この個体は1500円で入手。分解、試写をしてみると、当時のキャノンの設計力と部材の品質の高さに少々驚く、他社を技術的に明白に一歩リードしていたことがうかがえる。しかもこのレンズもまたすごい!ん十万円のLとかZとかを完全に凌駕していると思う。このカメラ買っても損はありません。今は安いしね。



 レンズ、ファインダーカビ清掃、モルト交換

<シャッターは元気に働いているが、光学系のカビ汚れがひどい、ファインダーは真っ白
>レンズ後ろから見ると、カビがびっしり〜

<レンズ後群にもカビあります。
>前面飾り環を外すと、最前面のレンズはすぐに外せるようになる。

レンズ清掃をするときは、1.シャッターレンズユニットをごっそり外してバラす。2.飾り環、カニ目金具を外しながらレンズだけをバラしていく。全面にカビがあるときは1.が常套手段なんだけど、この機種は1.が面倒なので、シャッターに異常が無いときは2.でレンズをバラして清掃する。
前面から外していくとき、中玉のユニットを固定するカニ目金具が奥まった位置にいるので、長いピンのカニ目金具が必要となる。これがないと、ちょっとバラスのは不可なので注意。後群のレンズは、フィルムゲート側からカニ目をゆるめて外す。やはり長いピンが必要。

<中玉をセルごと外し、バラして金具から取り出し清掃。
>軍艦部を外すときは、特殊レンチ必要、ライカ修理用工具として売ってます。滅多に使わない工具なので、ゴムを貼ったペンチでも可。

<メーター指針とファインダー表示部、うまくファインダー中に露出指針が表示される。
>軍艦部カバーは密封されていて、各穴は透明部材でふさがれているので内部にゴミホコリが入らない。うまくできている。

<内部の金属部材に錆や劣化がまったく見られず、部材の品質の高さがうかがえる。
>距離計カバーを外して内部を清掃。ハーフミラー、枠等のメッキ部の劣化は全くない。

<底部を開いて、簡単に清掃注油
>劣化したモルトをはがすために、ボンドリムーバーを使ってみる。皿に噴霧して、スポイトで少量を劣化モルトにしみこませる。スムーズに簡単にはがせるようになった。これ便利。



Fuji  リアラエース100 
写真はクリックで拡大します。

CANON 40mm F1.7 F8 1/125
ポストのポートレートである。ちょっと青みがかるような気がするが、画像は恐ろしくシャープ、マクロレンズみたいな描写。もちろん四隅まで完璧な像質。

CANON 40mm F1.7 F5.6 1/60
コントラストは高いが暗部も潰れず、大変よろしい。被写界深度が浅く感じるのは、シャープなレンズの証拠、キリリと立ち上がるピントで、うーん、一眼用のFDレンズより良く写るのはなぜ?

CANON 40mm F1.7 F8 1/125
細かい物まで、うるさく感じるほど分解している。40ミリだとMライカのロッコール40mmF2が定評があるけど、比べるとまあ、一目ではっきり差がわかるほどこいつは良いと思う。評価は一定で性能のばらつきも少ないようだし、ボディーの出来も大変良い。文句なし最強のコンパクトレンジファインダー機だな。

 



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