Narciss


概要
1961年から1965年まで製造されたらしいが、通常のブラック仕上げのほとんどの物が1964年の製造番号。ボディー色は白と黒があるが、白はメディカル用でボディーと顕微鏡用アダプターのセット品、早い時期の製造が多い。もともとメディカル用に開発された物に交換レンズをつけて一般用として市場に投入したのかもしれない。フィルムは16ミリ幅のパーフォレーション無しを使用する。この時期のソ連製はどれも国力を反映してかできが良い。Narcissも丁寧な仕上げで美しく、愛着のわく逸品。

レンズ・ファインダーは交換できる。レンズは広角20mm、望遠50mmが用意されていたらしい。実物は見たことがないが、e-Bayで望遠は見かけたことがある。ファインダーも交換可能、アイレベルの他にウエストレベルがあったらしい。
標準のベガ35mmf2.8は、すばらしくよく写る。同じKMZのJupiter 35mmf2.8同様かそれ以上だろう。カラーはまだためしていないので解らない。

シャッターはフォーカルプレーンで1/2から1/500、巻き上げはレバー式で順算式のフィルムカウンター、シンクロ接点はXとM。ミラーはクイックリターンでは無いが、ほとんど仕様的には当時の最新一眼レフの仕様と変わらない。

ボディーの上部カバーを外すと、シャッターユニットは簡単にボディーから分離できる。セルフタイマーがないので構造は単純。
ソ連製一般に言えるのだが、まともな修理が行われたことがないので、ちゃんと動かない。本体価格が安いので、手間暇かけることができない。しょうがないから手探りで修理することとする。
ナルシスはシャッターが脆弱で正常作動しないものが多いようだ(オークションにその旨書いた物が多い)この個体も、高速はスリットが開かない、低速は動作しない状態だった。

調整1・シャッター幕の間隔がバラバラの状態だったので、高速でもスリットが開くように先幕・後幕の位置を調整。
調整2・シャッターのタイミング用金具のバネがへたった物を、ピアノ線で作った代用品に交換。同スプリングバネを短くして、力を調整。
調整3・スローガバナーのゼンマイ交換(チョロキューのゼンマイを加工した)
結果的には、1と2が重要で 3は必要なかった。
左写真・右下スローガバナーユニット

左写真
スローガバナーユニット・巻き上げノブを取りつけたところ。
右上のバネがスロー用ゼンマイの残骸
調整は試行錯誤したが、構造が単純なので何とかできた。シャッター速度はTVの走査線で大まかに確認 して完了。
レンズヘリコイドもグリスが硬くなっていたので、ばらして交換。レンズばらしがちょっと難しく、あまり異常がなければやらない方が良い。
フラットヘッドのボロスキャナーではあんまり良くわからないかもしれませんが、このレンズもなかなかです。
フィルムは自作の16ミリ用カッターで35ミリから切り出して専用カートリッジに詰めています。サイズは同じですが、110フィルムは使えません 、あれはコマ間にコマ数が最初から焼き込まれています。現像リールは110用が使えます。製造は中止されていますが、オークション等で入手は可能です。
ルーペで覗くと意外に高い解像度。マルチコートも施されているので逆光にも強いようです。今度はカラーで撮ってみたいものです。

ナルーシス劇場


ナルーシスに付属のベガレンズは侮れない性能で、びっくりするくらい写る。階調も豊富でほどよいコントラスト、ソ連製カメラでは最強かも。16ミリといってもパーフォレーション無しの画面なのでフィルム面積はそこそこあり、下手な35ミリより上がりが良い。めずらしく、ソ連製としてはデザイン、性能共に文句のない一台。

最上段の3点は、TriXを16ミリ幅に切断して専用カートリッジにつめて使用したもの。
左と中断は映画用16ミリプラスXを使用した。TriXよりだいぶ粒状性が良くて、ナルーシスなどミニカメラには相性が良さそうだ。

このホームページをを見て、16ミリカメラ用のフィルムはまだあるのか?とのご質問を時々いただく。結論から言えば入手は可能、ミノルタ16やナルーシスなどパーフォレーション無しのフィルムを使う物は、35ミリなどから切り出せるので、一部のクラシックカメラ専門店でも詰め替えて売っている。専用のカッターもある。ミクロマなどのパーフォレーション付きフィルムを使う物は16ミリ映画用のフィルムを使う。映画用プラスXは、Kodakに直接注文するか、専門店なら取り寄せてくれるはず。家の近所の小さなカメラ店は、親切に応対して取り寄せてくれた。(直接頼むより少し割高だが)
フィルムは16mm白黒ネガティブ、100feet片穴タイプ。ナルーシスは同じ幅だが穴無しを使用する。このフィルムをナルーシスで使うと左写真のようにパーフォレーションが画面に映り込む。

 



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