OLYMPUS PEN-EED


 F1.7 PEN シリーズ最速レンズ搭載ハーフカメラ

 ちょっと贅沢なPEN-Dシリーズの最終機がEEDなのだが、それまでのPENシリーズとずいぶん印象が異なる機種。機構は同時期に発売されたフルサイズの35DCをハーフサイズにしたような機種で、独特な絞り兼用レンズシャッターでCDSを使用したプログラムEEを搭載している。直線的なデザインは35ECシリーズに似ているが、こちらの方が発売年が早いのでECがまねたのかも知れない。最大の特徴は、F1.7の明るいFズイコーレンズで、すっきりしたデザインにこの大口径レンズが魅力的な機種だった。まあ、このレンズがどんな描写をするのかがこの機種で一番興味のあるところではある。



 ファインダー、レンズカビ、モルト交換

<オークションで1500円、レンズ、ファインダー、カビ多し
>シャッターは特に問題がない、電池を入れるとEEも作動するようだ。まずはファインダーの清掃のため軍艦部をあける。

<軍艦部の中身、ワインディングノブ隙間からゴミホコリが入りやすいので汚れサビが出やすい。
>ファインダーユニットは固定ネジを外すと簡単に分離出来るので、ばらして清掃。

<レンズは各所にカビが見えるので、ユニットごと取り外す。まずは飾り環をはずす。
>シャッター絞り羽根ユニットごと取り外すため、外側の固定リングカニ目をゆるめる。

<レンズユニットはごっそりはずれ、下にはシャッター制御機構が見える。
>前群と後群のレンズをネジをゆるめて、シャッター絞り羽根ユニットからはずす。

<シャッター兼絞り羽根ユニット、閉じた状態から、所定の絞り値まで開き、所定の時間で又閉じる。>クリーニングしたレンズ後群を取り付けて、ユニットをもどす。楊枝などでピンを押して羽根が閉じた状態でないと正しく組み上がらない。

<工具紹介、軸太精密ドライバー、大きな力がかけられるので、便利なんだけど、ドライバーのビットの良い物が欲しい。こいつは普通の市販品でやわい。
>中型カニ目、カニ目はいろいろな形状の物が必要になる。

<レンズ前群をばらすためにカニ目でゆるめる。この金具が異常に固い。
>やむなく2重にカニ目金具ではさんで、ようやくはずれる。

<2枚合わせの中玉、ニュートンリングが大きく偏芯している、
ということは、 2枚のレンズの芯が出ていない。つまりRの中心がずれちゃってる。多分深いRのメニスカスレンズを、合わせてあるんだろうけど、レンズの加工技術(芯取り)がついていかなかったんだろうな。ありがちな問題ではあるし、当然、像には影響が出るはずだけど調整のしようはない。レンズ加工時の問題。うーん、まあこの段階で、すばらしい写りは期待薄となる。設計に加工技術が追いつかない、もしくは生産性を考えない設計だった、この辺がキャノン、ヤシカに大口径レンズで遅れをった理由かもしれないな。

<問題が多いと言われる、電池ボックス回りを見てみると、
>接点金具の裏にリード線はハンダづけされており、問題なし。多分製造途中から改良されたのだろう。

<工具紹介、注射器、ごく少量注油するときに使用。
>裏ブタを外して、サビ汚れを取り、劣化したモルトを張り替える。

このカメラのシャッターは、変なシャッターで、絞り羽根を兼用している。羽根は2枚で絞りの形は、菱形のような形となる。シャッターを押すと所定の絞り値まで一旦開いて、所定時間後に閉じる。部品点数も減り一見合理的なように見えるが、その後普及することなく終わったのには何か訳があるのだろう。やたらとブレやすいのもこのシャッターのせいではないかと疑っている。新技術と大口径レンズを意欲的に取り入れた斬新な機種なんだけど、ちと技術不足だったかもしれない。レンズ性能は個体差が大きいことが予想される、ユーザーの評価が分かれるのはそのせいだろう。

 


Fuji リアラエース100 
写真はクリックで拡大します。

F Zuiko 32mm F1.7 自動露出
<悪くないけど良くもないか?像の乱れは無いけど、分解時の予想通りカッチリしたとこが無いな。
>こんな対象だとまあ結構いけます。無限遠は、やや甘い感じがするのは分解能のせいだろうな。それにしてもこのカメラ、やたらブレるのだが、原因がさっぱりわからない。カメラの形状だけの問題じゃなくて、特殊なシャッターにも何か原因がありそうだ。

>近景にピントを合わせて、遠景をぼかしてみる。近景、うーんどこにピントが合っているのか今一わからない。
>>特にどうと言うことはない、平凡な描写というのがぴったりなレンズかな。設計時の理論的な性能を、加工技術が追いつかず出し切れなかったというところか。レンズの偏芯が主要因だとすると、レンズ性能は個体によりかなりばらつきがあるかも知れない。F1.7と明るいレンズもカメラがぶれやすいので、活躍の場は少ないかも。



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