長野・山梨・埼玉県境は、鉱物資源が豊富で武田信玄が開発した金山跡といわれるところが、多数ある。千曲川の源流にほど近い長野県川上村周辺には、近年まで稼働していた小規模な鉱山跡がいくつかあり、その中の一つ、住友鉱山 甲武信鉱山(梓山)跡にワタナベセンセの案内で出撃。

前日は、甲斐大泉で仕事だったので、朝ゆっくりとホテルを出て隣村の現地に向かう。ワタナベセンセの石友、近藤さんと会社の後輩ハッシーが参加。現場の道は急坂路で、ズリの転がる斜度35度ほどの道をひたすら登る。ペース配分をつかめず昨晩の寝不足も効いて、恥ずかしながら途中ダウン!

へろへろになりながら、他3名の待つ1段目の鉱区にたどり着き休憩をとり、ようやく回復、鉱物資源の前に体の資源をなんとかせねば。何とか3段目の鉱区に着くと地上にキラキラ光るガラス質の物が転がっている。ここはベスブ石の露頭の下で、風化した母岸からはずれたベスブ石がたくさん転がっている。

地上にへばりつき、ベスブ石のかけらを拾う。落ち葉の間に小さなものは無数に転がっていてキラキラ光っている。しかし落ちている範囲は狭く上の露頭から転がり込む範囲だけに限られている。ここでそこそこの大きさの結晶を入手して、次は水晶探しに、

削岩機の開けた穴がある石。ここは、昭和28年頃住友鉱山が鉄鉱石を掘っていた。岩盤が固いのでそのころの坑道はほとんど無傷で残っている。山の上部、2000mに近いところにはいくつもの非常に古い試掘抗がありこれは、信玄以降の金鉱、試掘抗のあととのこと。

ベスブ石のすぐ隣にある、比較的大規模な坑道に入ってみる。立って歩ける坑道で、壁には方解石の白い脈がある。しかし方解石は水を含んでいるのかほとんど真っ白。奥は深いらしいが、縦坑など危険があるため坑道はいつも入り口付近でうろうろして終わり。

その後梓山をうろうろするも、水晶は成果なく下山。入山料を払った布沼鉱泉にもどり、天然水晶洞という名前の私設鉱物博物館を見学。これがすごい!はっきり言って某大学鉱山博物館よりある意味で標本の数、質は高い。布沼鉱泉の社長は、この旧鉱山を買い取り、自力でこの博物館を作っている。ここまで行くと尊敬に値する。

この水晶洞という名前の博物館は一見の価値があると思う。それがまた、旧鉱山の坑道の中にあるのも良い。地元の川上犬が入り口まで案内してくれるのもかわいい。

坑道内の方解石は、白く濁っている。しかしぽろぽろと簡単に割れて劈開が良くわかる。学習標本には良いかも。ベスブ石は、完全な直方体はないがそこそこ、1cm程度の物はあった。

中央下、灰ばん石榴石の小さな結晶。他は、ベスブ石の小片。同じ鉱区でいろいろな鉱物が拾えるところが面白い。

時間不足、体力不足、資料不足でフラフラ。後半元気が戻ったが、不本意であることは間違いなく近いうちに必ずリベンジを、参加者と約束。また、布沼鉱泉の社長からいろいろと情報をいただき、次回の計画の参考にする。

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