流星、スプライト 撮像実験室(2009)

キャプチャーカメラの最新画像

Macintosh で構築する流星・スプライト キャプチャーシステム

2005年頃、Power Mac G4にPCIビデオキャプチャーカード、蓄積型ビデオカメラで流星キャプチャシステムを構築したもののその後中断、でまあ2009年思い出したようにシステムを再構築してみる。
仕事で遠隔操作が必要になりMacのVNCをいじくり回しているうちに、これで観測所の機材を遠隔操作できそうだなあー、と思い、放置していた機材を引き出し自宅で実験してみる。ベランダに高感度ビデオカメラを設置、そのビデオ信号をUSBに変換してノート(Power Mac G4)に取り込む。こいつを無線LANでつないでおいて、VNCでリビングから遠隔操作している。Mac OSX は、パンサーからリモートデスクトップのサーバ、クライアント機能が標準装備されており、さらにMobile.meを使っていれば「どこでもMyMac機能」でIPアドレスを意識せずにインターネット越しの遠隔操作が簡単にできてしまう。時々オフィスのMacを自宅から遠隔操作しているが、速度的にも不満なく快適に利用している。



今回の主たる目的は、流星とスプライト(大気の発光現象)の補足。そのために天体用の蓄積型モノクロビデオカメラWatec TGV-M(絶版、後継機あり)とカラー高感度カメラWatec LCL-217HS を使用する。流星やスプライトを補足するだけなら、蓄積型である必要はないのだが、星も撮りたいのでこれを使っている。レンズはとりあえず、6mm f1.2の広角レンズを用意。

カメラの電源制御用にタイマーコンセントを使う。購入した物は曜日ごとにON、OFFの組み合わせを16通り設定できる。高感度カメラなので使用中なるべく強い光が入る状態は避けたい、カメラの電源が日没後、薄明が終わるころにON、観測後、薄明が始まる前にOFFになるように設定。けっこう便利に使える。


USB2.0 Video Capture unit Mac用のビデオキャプチャーユニット、mathey MVCP-02MAC この手のものはCPUにかなり負荷がかかるので心配だったが、Power Book G4 1.5GHzでは、ほとんど問題なく使用できている。

流星キャプチャーソフトは、UFOキャプチャーという専用定番ソフトがあるが、もちろんこれはWindows用。Macでキャプチャーするにはいくつかある既存の汎用ソフトを使うしかない。この手のもので定評のあるのは、EvoCam、OS9時代からお世話になっている、およそ必要と思われる機能はほとんど揃っていて、ムービー、静止画での保存はもちろんサーバまで立ててくれる。しかし、流星キャプチャーとして使用するには、決定的な欠点がある、センサーの感度、トリガーレベルの調整ができないのだ。
いろいろと実験を重ねたが、トリガーレベルの調整ができないために点光源の変化には非常に弱く大火球でもないと流星は認識してくれない。その反面低輝度でも面の変化には敏感で、スプライトは確実に捕らえてくれる。そんなわけで、スプライト観測が主流の時はこのソフトを使用している。リアルタイムにiDisk上のファイルを書き換えてくれるので、外出先でもiPhoneでスプライトの発生とその画像を確認できる。

センサー、トリガーレベルを調整できる物はないものかと捜しているうちに見つけた、BTV-Pro 機能的にはEvoCamに劣るが、センサーの微調整ができる、さらにモーション認識のルーチンが異なるのか点光源に敏感に反応する。そんなわけで流星のキャプチャーはこのソフトを利用している。画像は動画のみの保存でリアルタイムに見ることはできない。

流星画像
10月のOri群あたりから、BTV-Pro と蓄積型カメラTGV-Mで撮像実験を繰り返す。雲にもセンサーは反応するので、雲が流れる日はトリガーレベルを上げると、明るい流星だけに反応する。今年(2009年)の双子群は明るい、火球クラスが多かった。14/15は雲が時々流れる中明るい流星を捕らえることができ上々の結果を得る。動画(MPG4)はこちら 点光源に強い?せいかキャプチャー画像中に良く静止衛星の閃光を捕らえている。 他のキャプチャーカメラが捕らえていなかった、薄雲の中の火球などもあり、他のカメラと特性が異なる分だけ独自の補足ができそうだ。流星速度は必要なら昔の4連カメラのファンを回せば良いので蓄積型で問題はないだろう。

スプライト画像 /2009/12/18 04時09分LT.
最初は、BTVプロのキャプチャー動画で流星の補足ついでに捕らえたが、スプライトは1/60秒ぐらいの現象なので、静止画で十分、ついでに色に特長があるらしいので、翌日はカラーカメラを使ってみることとした。

スプライト画像 /2009/12/19 19時47分LT.
300kmほど先の、冬型低気圧の雷に伴う現象なので、発生は何日か続くことが多い。カラーカメラの感度が心配だったが何とか捕らえていた。

スプライト画像 /2009/12/19 21時14分LT.
かなり大きな物なのか、はっきりと捕らえることができた。色は言われているように確かに赤いのだが、地上付近の雷本体も赤く見えているので、大気による減衰の影響も大きいだろう。この日は外で宴会中、酔っぱらいながらiPhoneでこの出現画像を確認、うーん便利?だ。

 

というわけで、ここまで来るのにだいぶ時間がかかったが、Macでも難しいこと言わなければそこそこ、流星・スプライトのキャプチャーはできるようだ。遠隔操作での制御も問題なく、VNCを使用してiPhoneから制御することすらできてしまった。今後このシステムを観測所に設置して、運用できるよう検討中

 

流星画像LOG・動画/静止画
Ori 群2009/10/20 Ori 群 静止画 雲間に撮像
Ori 群2009/10/22 Ori 群 動画 蓄積時間1秒と長いので、静止画みたい
Ori 群2009/10/22 Ori 群 静止画 
Ori 群2009/10/22 Ori 群 静止画 
Tau 群2009/11/08 Tau群 流星と静止衛星の閃光 動画
Tau 群2009/11/15 Tau群 動画
Gem群2009/12/15 Gem群 動画 火球含む
Gem群2009/12/16 Gem群 動画
Gem群2009/12/18 Gem群 動画 スプライトと流星

 

 



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