冨士噴火と地震

奈良時代・平安時代の相模国国府は転々として定まらない。これは政治的要因だけでなく天災など自然環境の変化による国府の衰退も影響したのではないだろうか?と思いつき、この地域を度々襲う関東地震(相模トラフ、小田原松田断層など)と富士山の噴火を年代を追って調べてみた。文献による地震の記録は800年以前は非常に少なく、また地質調査によって判明したものもほとんど無い。その中では864年冨士噴火、878年相模地震によって海老名市にあった相模国分寺が大きな被害を受け、すでに衰退しかけていたこの地域に決定的な影響を与えただろう事がわかる。

相模国府と自然災害の関連は調査続行中だが、地震と冨士噴火の年表を作成しているうち、冨士噴火と地震が連動する場合があること、10年ほどの間に連動しておこる地震グループのようなものがありそうなこと、などを年表にまとめてみた。

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連鎖とは関連しないと思われる地震、噴火

連鎖したと思われるグループ赤字はM8.0以上の大地震

年代/地域

冨士噴火

南海・東海・東南海

三陸

関東

近畿

北陸

その他

800

800年 延暦の噴火

818年北関東

825

850

864年 貞観大噴火

869年 貞観三陸 M9.0

868年 播磨・山城

863年 越後

850年 出羽

875

887年 東海・東南海連動

878年 相模・武蔵

887年 京都・摂津

900

925

937年 承平7年噴火

938年 京都 M7.0

950

975

1000

1025

1033年 噴火

1050

1075

1083年 噴火

1096年 永長東海 1099年 康和南海

1100

1125

1150

1154年 富山

1175

1185年 文治京都

1200

1200年 南海・東南海・東海地震

1225

1250

1257年 正嘉地震

1275

1293年 鎌倉

1300

1325

1350

1360年 紀伊・摂津
1361年 南海

1375

1400

1425

1435年 噴火

1433年 相模

1449年 山城・大和

1450

1475

1498年 南海・東南海・東海 明応地震

1498年 日向地震

1500

1511年 噴火

1510年 摂津・河内

1502年 越後地震

1525

1550

1575

1596年 慶長伏見・伊予・豊後地震

1586年 天正大地震・飛騨

1600

1605年 慶長地震 東海・南海・東南海連動

1611年 慶長三陸地震
1616年 宮城県沖

1615年 慶長江戸

1611年 会津

1625

1633年 相模・駿河

1649年 武蔵・下野地震

1650

1662年 近江・山城

1666年 越後高田

1662年 日向・大隅

1675

1678年 宮城県北部沖

1677年房総沖
1694年能代

1700

1707年 宝永大噴火

1707年 宝永地震 東海・南海・東南海連動

1717年 宮城県沖

1703年 元禄関東地震

1714年 糸魚川

1710年 因伯備

1725

1731年 宮城県南部

1729年 能登半島

1750

1751年 越後・越中
1762年 佐渡

1766年 津軽
1771年 八重山

1775

1793年 三陸沖・宮城県沖連動型 M8.0

1782年 天明小田原地震

1800

1804年 象潟
1819年 伊勢

1825

1835年 仙台

1833 出羽・越後

1843年 十勝沖
1847年 善光寺

1850

1854年 南海・東海・東南海

1861年 宮城県沖

1855年 安政江戸

1854年 豊予海峡
1858年 飛越
1872年 浜田

1875

1891年 濃尾地震

1896年 明治三陸地震
1897年 宮城県沖 三陸沖

1894年 明治東京
1895年 茨城

1894年 庄内
1896年 陸羽

20世紀は10年目盛

1900

1909年 房総半島沖
 

1901年 青森
1905年 芸予
1909年 宮崎

1910

1915年 宮城県沖

1916年 明石

1911年 喜界島
1914年 秋田
1915年 十勝

1920

1921年 竜ヶ崎
1923年 関東地震
1924
年 丹沢

1925年 北丹後

1930

1933年 昭和三陸M8.1
1936年 宮城
1937年 宮城
1938年 福島

1930年 北伊豆
1931年 埼玉

1931年 日向灘

1940

1944年 東南海
1946年 南海

1948年 和歌山

1948年 福井

1941年 日向灘
1943年 青森
1943年 鳥取
1945年 青森

1950

1953年 房総沖

1952年 十勝

1960

1961年 美濃

1964年 新潟

1961年 宮崎
1961年 釧路
1962年 十勝
1968年 日向
1968年 十勝
1969年 北東

1970

1978年 宮城

1974年 伊豆
1978年 伊豆

1973年 根室
 

1980

1982年 浦河
1983年 秋田
 

1990

1995年 阪神

1993年 釧路
1993年 北南
1994年 北東
1998年 石垣

2000

2004年 紀伊半島沖

2003年 宮城
2005年 宮城南
2005年 三陸
2008年 岩手

2008年 茨城

2004年 中越
2007年 能登
2007年 中越

2000年 鳥取
2003年 十勝
2004年 釧路
2005年 福岡
2008年 十勝

2010

2011年 東北

1.西暦863869年 地震・噴火連鎖

863年越後地震→ 864年冨士大噴火→ 868年播磨・山城地震→ 869年三陸地震

年ほどの間に、新潟冨士噴火兵庫→三陸 と続く。この時の三陸の地震は2011年と同規模の巨大地震だったと思われる。これと同様の組み合わせは後にも見られる、2000年前後の状況に似ている?

2.西暦937年 冨士噴火

937年冨士噴火→ 938年京都地震

3.西暦1435年 冨士噴火

1433年相模地震→ 1435年冨士噴火

4.西暦14981511年 地震・噴火連鎖

1498年東海・東南海・南海地震→ 1498年日向地震→ 1502年越後地震→ 1510年摂津・河内地震→ 1511年冨士噴火

東海・東南海・南海連動地震→日向灘→新潟→大阪→冨士噴火 と続く。東南海地震をキーとして連鎖したように見える。

5.西暦16051616年 地震連鎖

1605年東海・東南海・南海地震→ 1611年三陸地震→ 1611年会津地震→ 1615年江戸地震→ 1616年宮城県沖

東海・東南海・南海連動地震三陸福島(内陸)東京宮城県沖 と続く。東南海地震をキーとして連鎖したように見える。

6.西暦17031717年 地震・噴火連鎖

1703年関東(相模)地震→ 1707年東海・東南海・南海連動地震→ 1707年冨士宝永大噴火→ 1710年因伯備地震→ 1714年越後・糸魚川→

関東→東海・東南海・南海→冨士噴火→鳥取・岡山→新潟→宮城沖 東海地震の49日後に冨士・宝永の大噴火となる。

7.西暦18541861年 地震連鎖

1854年東海・南海・東南海地震→ 1854年豊予地震→ 1855年江戸地震→ 1861年宮城地震

東海・東南海・南海→豊後海峡付近→東京→宮城沖

8.西暦18911897年 地震連鎖

1891年濃尾地震→ 1894年東京地震→ 1894年庄内地震→ 1895年茨城地震→ 1896年三陸地震→

濃尾地震は連鎖との関連は薄いかも知れない

9.西暦19211924年 地震連鎖

1921年竜ヶ崎地震→ 1923年関東地震→ 1924年丹沢地震

本震は1923年・関東大震災の地震、他はそれに関連する予震だろう

10.西暦19952011年 地震連鎖

1995年阪神地震→ 2000年鳥取地震→ 2003年宮城地震→ 2004年紀伊半島沖地震→ 2004年新潟中越地震→

まだ終わっていないかも知れない

●東海・東南海・南海地震はほぼ確実に100〜150年ごとに周期的に起きるというのは現在の定説、年表を見ても良くわかる。東南海、南海1944,1946年に起きているので、次回は2050年〜2100年ぐらいではないか、前回連動せずいつきてもおかしくないと言われる東海地震も同時期まで起きないのではないだろうか?

●関東地震、これは周期ははっきりしない1923年の前は、1703年と言われているが、中規模直下型の危険性は高まっているように思える。相模トラフの動く巨大地震は50年以内に起こる可能性は低いと言われている。

●富士山噴火、本体もしくは周囲での噴火活動の可能性が高まった、今後火山性の地震が頻発しだしたら要注意。

●三陸・宮城沖 これから数年以内に中規模の地震が再び起きる可能性は高いと思う。年表からこの地域は続けて地震が来る可能性が高い事がわかる、万全の備えが必要。

●新潟と兵庫〜鳥取は、中規模の地震が連動することが多いように見える。

●50年から100年ほどで活性の高い時期が巡るように見える、今は活性の高い時期なのかもしれない。

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